すをばふのおもちゃ箱

2017年2月11日土曜日

アサシンクリード10周年動画を作った話




この3、4日くらいブログも更新しないでずっと動画を作ってた。
アサシンクリードは一作目の発売日、2007年11月13日から今年で10周年を迎える。
ゲームの新作が今年出せるかはまだ名言出来ていないUBIだが、アニバーサリーイヤーに向けて何らかの準備をしていることは確実だ。(先日のジェイコブ・フライ声優ポール・エイモスのツイートがそれっぽいと睨んでる。)
ここから下は延々とどうでもいい動画編集中に思ってたあれこれをメモってるだけです。



とりあえず一番に考えていたのは、ネタバレなく各々のゲームの違いを見られる動画を目指したいということ。
それぞれ全く違うゲームなので、どれが何の時代なのかという点やタイトルロゴの違いなんかを比較したかった。
毎作冒頭に表示される「このゲームは様々な〜」の文言にも注目して欲しい。シンジケートからは多数の宗教や思想に、性別や性的趣向も含まれるようになった。これは、キャラクターの中にトランスジェンダーや同性愛者を登場させることになった為であると思われる。
UBIロゴも凝った作りになっていていい。1作目の白いUBIロゴは、古参には懐かしいと思う。リベレのあれはバグではなく、アニムスで壊れたデズモンドのエラーを表現している。
1作品につき2〜3分を心がけたが、Ⅲだけは4分近くなってしまった。新しいことが多すぎる転換期な作品である事と、個人的好みが起因する。9作品で23分40秒、ちょうどアニメ1話分だ。
どうしても使いたい映像の為に諦めたシーンもあるが、ほとんどのシーンは時間がいつの間にか吹っ飛んでいる感覚を得られるように、極力テンポよく作りたかった。
それが出来ているかはわからないが、(少なくとも自分は)珍しく2分以上の動画を飽きずにじっと見ていられる動画が作れた。

使っている曲も各々のサントラから適当に見繕った。
各曲にも作品の個性が溢れているので選ぶのも楽しかった。

「アサシン クリード」からは"Fight Through Jerusalem"
妖艶で謎めいた音楽が中世の混沌の世界を表現している気がして1番好きな曲。
「アサシン クリードⅡ」からはシリーズの代表的曲でもある"Earth"と疾走感溢れる"Venice Rooftops"
2曲なことに特に理由はなし。
「アサシン クリード ブラザーフッド」からは"The Brotherhood Escapes"
これから始まる戦いの準備中に流したいような力強い曲なので使用。
「アサシン クリード リベレーション」からは"Labored and Lost"
中盤の雄大で力強い曲調から終盤の全てが収束していくような、少し寂しげな風に変化していくリベレーションにふさわしい一曲。
「アサシン クリードⅢ」からは"Main Theme Variation"と"Main Theme"
アレンジ版と普通のメインテーマを映像の尺に無理矢理つなげた感がある。Ⅲはこの曲が至高であり究極。
「アサシン クリードⅣ ブラック フラッグ」からは"The High Seas"
"Main Theme"と"Under the Black Flag"に並ぶ名曲。頭からドーンと最高潮に持って行くパワーが4らしい。冒頭のシャツのくだりはどうしても入れたかった。
「アサシン クリード ローグ」からは"The Hunter"
この曲は何だか映像がすごくしっくりハマったと思っている。ローグは実はメインテーマなど、たくさんの曲が作風にしっくりくる名曲が多い作品。地味なので隠れてしまっているが。
「アサシン クリード ユニティ」からは"Ballroom Fight"
1作目のように曲調でテーマの国や作品を象徴できるような曲にしたかった。途中よくわからなくなって編集グダリかけたけど何とか最低限形に。
「アサシン クリード シンジケート」からは"Danza alla Daggers"
タイトル画面にも流れる曲。シンジケートはワルツのような曲を使いたかったのでこれは理想的だった。4みたいに冒頭シーンが入る。この2作は陽気なノリがあるのでそれを見せたかった。(部下を撃ち殺すのは陽気なんだろうか)

1作目でプッシュしたかったのは、やはり他の作品が持たない中世の中東の圧倒的な個性。どんなにシリーズが進んでゲームが快適に面白くなっても、あの雰囲気は1作目にしかなく、また戻ってきてしまう。

Ⅱは1作目からの進化を見せたかった。たくさんのカウンターやエツィオというキャラ。グレーで寂しげな雰囲気から彩鮮やかなルネサンス花開く時代になった事をアピールしたい。ゲーム性でも娼婦やアイテムの売買、パズル要素などを紹介したかったが、あまりにも多すぎてエヴァOPみたいに怒涛のコマ詰め込みになった感がある。

ブラザーフッドはエツィオの続編である事、激化する戦いやエツィオのマスターとしての偉大さを見せたかった。ここだけ冒頭のあのテロップを英語にした。何となく。

リベレーションはエツィオ三部作の最終章であり、アルタイルの最期も描く、風呂敷をたたみまくった一作。テンプル騎士団はあまり目立たず、二人の先祖の人生と運命の繋がりを描いた作品である事を伝えたかった。曲調も相まってエモーショナル演出でぶん殴って泣かせるっぽい暴力を感じる。ユスフにも思い入れがあるので、最後の手を広げて街を見るカットに哀愁を込めたかった。どうして死んじまったんだ。

Ⅲは2以来の大転換期。操作もデザインもすべて一新してほぼ別ゲー。説明する事が多くかなり尺を取った。しかし、勧善懲悪でないストーリーやホームステッドのようなワシントンの合衆国に皮肉を込めた深いサイドミッションがある事もアピールしたい。コナーとアキレス。コナーとヘイザム。動画にはないがデズモンドとウィリアム。たくさんの父と息子の関係を描く一作というのも伝えたかった。(最後に無理矢理ねじ込んだから未プレイ勢には伝わりにくくなってしまったが)

Ⅳは打って変わってドンパチ楽しい雰囲気を見せたかった。海戦や印象的ランドマークの少ない海と島の物語という異色作だが、シリーズ1の傑作と呼ばれる事も多い本作をアピールしたかった。その結果ほぼ海賊映画風になってしまった。(それでいいのか)今思えばアンやキッドも顔出しさせればよかった。アホー。

ローグは日本だとPS3版しか発売されず、ユニティと被った事や微妙にスピンオフ感ある作風からあまり話題を見ないが、ガチマニア向けの傑作だと思う。収集アイテムの一つ一つに3、4、ユニティ、レディリバティとの繋がりを感じられる。音楽も悠久の北米の森林と渓谷を思わせる壮大な曲が多い。(とりあえずメインテーマ聞いて欲しい)シェイのかっこいいシーンも多いので編集は楽しかった。シェイの吹き替えを担当した佐藤拓也さんもツイートしたりゲームで遊んだり結構仕事後も作品に触れてくれるので好感度が高い。

ユニティは初のPS4,XBOXONE(第8世代ハード)作品である3度目の転換期。他の第8世代のソフトに比べてもかなり質の高いフェイシャル表現と街の再現度を誇るグラフィックモンスター。本当はシンクロ映像がもっとあったけど単調すぎて泣く泣く切った。あの街の大きさと細さ、ステンドグラスだけは何とか見てもらいたかった。パルクールもカッコいいアクションが増えたのでもっと見せたかったが都合で割愛。冒頭の断頭台→ベレックのエア・アサシンの流れはお気に入り。

シンジケートは一作目並みに他の作品にない街並みや雰囲気を見せたかった。産業革命で蒸気と鉄と電気。いわゆるスチームパンク的時代の到来と、それを完全再現したマップの素晴らしさを知って欲しかった。ユニティとこれは映像選びに相当苦労したし、いまだに本当にこれが最適解かはわからない。とりあえず出せるくらいにはなったかなという感じ。シンジケートは正義と悪と罪のテーマが非常に印象的すぎて、そこを見せずに説明するのが地味に難しかった。とにかく舗装道路や街頭、たくさん登場する偉人だけは出せてよかった。機関車のCGや音は本当に素晴らしい仕事してるのだけど動画じゃ説明しきれなかった。本当にすごいんですあの物理演算。


長々と書いたけど本当にただ自分の中の区切りの一つとして作った動画だった。
公開して1日しか経ってないけど、結構評判が良くて嬉しい。
もうすぐ映画も日本で公開され、リマスターされたエツィオコレクションも発売する。
おそらく新規ファンも増えるだろう。
その時に、少しでも入団のハードルを下げられるよう、自分にあった作品選びの助けになるような動画として役立てられればいいなと思っている。
まだプレイしてない作品がある人にも面白そうだなと思われたら嬉しいし、買うきっかけになって欲しい。(古参のプレイ済みの人には結婚式のムービーみたいな懐かしくてぐっときて、ついでにまたやりたくなっちゃったみたいな振り返り動画になりゃいいな〜)

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