いやー嬉しい。
というわけで今日はNetflixで「ジョン・ウィック」を見た。
そういえばまだBlu-ray買ってなかったなぁ。
劇場で見たのは確か、立川シネマシティの極上爆音上映だった。
その名にふさわしくサブウーファーを全力で投入した音響はトップクラス。
ナイトクラブのシーンはまるで本当にクラブにいるような爆音ヒップホップ。
あの素晴らしい愛車「69年式 マスタング」のエンジン音や銃声の破裂音もパリパリで最高だった。
個性豊かなキャラクターによって描かれる裏社会や、豪華絢爛な銃火器類。
脚や胴体を撃ち、弱ったところに急所を撃って止め。近場の敵を拘束して遠くの敵を殺してから締め上げていた敵にも止め。弾切れやリロードにハラハラする銃撃戦。
素晴らしいオタク映画である。
2作目では「マトリックス」でも共演したローレンス・フィッシュバーンが出演するということなので今から待ち遠しい。
この後はジョン・ウィックの好きなところをだらだら書いて終わろう。
登場人物がみんな強烈
主役はもちろん、脇役の一人に至るまで存在感が強い。ちょっとしか出ないキャラがほとんどにもかかわらず、みんな圧倒的個性を持っている。これが想像力を掻き立て、映画の世界観を確立してくれる。
ジョン・ウィック(CV森川智之)
タイトル兼主人公。鋼鉄の意思でターゲット絶対殺すマンになる殺し屋。結婚を機に引退していたが、妻が死んだ数日後に車を盗まれ飼い犬を殺されたことにブチ切れ復活する。裏社会に顔が広くどこにいってもだいたい有名人。
ヴィゴ・タラソフ(CV堀内賢雄)
ロシアンマフィアのボスで元ジョンの雇い主。結婚するからやめるとか言い出したジョンに不可能な殺しを依頼したが、まさかの大成功で現在の地位にのし上がった。それ以来ジョンには関わらない約束だったが、何も知らない息子が彼の犬を殺して車をパクったことを知る。えらいこっちゃ。
ヨセフ・タラソフ(CV金城大和)
ボスのバカ息子。ふらふら遊び歩いて危機感0のバカ息子を絵に描いたようなバカ。ガソリンスタンドで気に入った車をパクリに家に押し入り飼い犬を殺した。それが最強の殺し屋の家とも知らずに。えらいこっちゃ。
マーカス(CV山路和弘)
ジョンの親友で殺し屋スナイパー。ヴィドからジョン抹殺を依頼される。俺たちのウィレム・デフォー!
アヴィ(CV根本泰彦)
ヴィゴの右腕なのにロシア語がわからない男。ボスの横に立ってタバコを吸ってるだけで画になる男。タバコの煙だけで画面をいい感じに演出してくれる煙職人。
ミズ・パーキンス(CV東條加那子)
ジョンの顔なじみの殺し屋。「ロボット・チキン スター・ウォーズ エピソード3」ではパドメの役だった美人。殺した相手のポッケからコイン一枚でも盗んでいくセコイ女。
ウィンストン(CV安原義人)
殺し屋たち御用達のコンチネンタル・ホテルの支配人。「ホテル内での仕事は禁止」という厳しい掟を敷いている。裏社会のドン。
オーレリオ(CV家中宏)
盗難車を扱う店のオーナー。ボスのバカ息子に自分が誰の犬を殺したのか教えてくれる親切な人。そしてジョンに誰が車をパクってきたか教えてくれる親切な人。俺たちのファブロー監督の映画「シェフ」で相棒のマーディンをやってたのが印象的。
犬
ジョンの妻が遺した犬。ベッドに起こしにきたり車に乗ったり愛くるしい。開始十数分で死ぬ。
ヘレン・ウィック(CV竹内絢子)
ジョンの妻。自分の死後、ジョンに犬を遺して愛するよう伝えた。
キリル(CV家中宏)
バカ息子を護衛するヴィドの部下。「ジョンなんかこわかねえやぁ!」と豪語するバカに「もっと怖がれ」と忠告する。勝てない戦いに挑むその姿は・・・あ、死んだ。
アディ
コンチネンタル・ホテルのバーテン。ジョンに優しい。
シャロン(CV堀内賢雄)
ホテル・マネージャー。いかにも裏社会の入り口みたいなオーラを放つ存在感抜群の受付。ルールに厳しいが、接客態度は100点満点のサービス業のお手本。賢雄さんがアホっぽい役の時の声がするけどヴィドやってるし・・・と思ったら2役だった。
ハリー
ジョンの知り合いのベテランオーラを放つ殺し屋。特に何もしないしすぐ退場する役なのに只者じゃない存在感がありすぎる。もっと活躍を見たかった。
チャーリー
裏社会の掃除屋のボス。呼ばれればすぐ現れて死体や破片を片付けていく老人。演じるのは俺たちのバイブル「コマンドー」のサリー(小銭を出せ→あれは嘘だコンボされたチビ)。セコそうなオーラがたまらない。
フランシス
バカ息子が遊んでいたナイトクラブ「レッドサークル」の用心棒。ジョンの知り合いらしく見逃してもらう。「恩にきります」と言ってさっさと立ち去る気持ちのいい雑魚。
ジミー
ジョンの知り合いの警官。騒音の苦情を受けて確認しに来たが、ジョンが殺し屋を返り討ちにしただけだったのでさっさと帰った。
医者
豊富な銃火器
銃火器の豊富さだけじゃない。その細かいアタッチメントや使い方のリアルさ。撃ち方だけでなくリロードや持ち替えなど、ガンマニアのツボを整体師並みの正確さで突いてくる気持ちよさがある。
全部が全部紹介するときりがないので好きなシーンだけ抜粋。
ジョンのH&KP30Lの先端にはマズルブレーキが付いている。噴出ガスを指向的に逃がすことで、銃の反動を抑え命中率を上げるアタッチメント。(バックアップのもう一丁はグロッグ26)
ただし、ポスターの銃の先端はストライクプレートに改造されている。これは弾切れになった時、相手に突きを食らわせる装備だ(GIFの最初で敵が首元を押さえてるのはまさにこれをされたから)。いわゆる「ガン・フー」というカンフーとガンアクションを合わせたような今作のアクションにはうってつけ。本編では付いていなかったが、最初はこれを用いた演出予定だったのかも。
ちなみにロシアンマフィアたちはグロッグ19(や、そのいろんなカスタム)、MP5を使っている。
ジョンのライフル。”HK416”の民間モデル”HK416/MR556”をさらにアメリカがコピーしたクローンモデル”CA-415”。汚い神父とその仲間を瞬殺するこのシーンは気持ち良い。
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「あんたわかってる」としか言いようがない長物からサイドアームへの持ち替え。 |
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気持ちよすぎて何度でも見たいリロードシーン。(ここで銃のロゴも見える) |
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永遠に見たいポンプアクション。 |
ケルテックKSGというブルパップポンプアクションショットガン。ジョンがズッコンバッコン敵を撃ち殺す気持ちのいいシーン。(車に飛び乗って上から撃ちまくるのも最高)
裏社会の「掟」
この作品の魅力である「裏社会の掟」
ゾクゾクするような厨二設定をハリウッドが全力でやってのけるとこんなにもかっこいい。
明確に掟として描かれたのは「ホテル内での仕事厳禁」である。殺しのターゲットであっても、ホテルに泊まってる間は殺してはいけない。ここではゆっくりくつろいでくれということだ。
特に説明はなかったが当然のように使われていたことから、裏社会でこのコインが大事ということがわかる。ホテルで「コイン稼ぎたくないか?」と面倒を頼むシーンがあったことから、あのコインがあればあるほど殺し屋にはありがたいらしい。同時にコインがたくさんあることは、殺し屋の能力にも直結していそうだ。
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最初は金塊かと思ったけどコインの束。 |
ジョンが掃除屋を呼ぶ時にも結構な枚数を用意していた。
掃除屋の隠語である「ディナーの予約」も好き。
家で掃除屋を呼ぶときの「ディナーの予約をしたいんだが」で観客に意味をわからせておいて、ホテルでパーキンスを倒したときに受付に「ディナーの予約をしますか?」って言わせるのが最高AND最高。
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死体1つにつき1枚くらい? |
ホテル宿泊は1日一枚。バーに入るのにも一枚。という感じに見受けられる。
こういったルールをさりげなく見せてくるのが燃える。
最後の裏切り者を粛清するシーンにも掃除屋とコインが出てくる。
コマンドーの「小銭を出せ!」でおなじみサリーがコインで死体を片付ける掃除屋をやっているのが面白い。(このセコそうな佇まい。名俳優のオーラがビンビン)
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掟を破ると「掃除」される。 |
このGIFでもわかるが、この映画は画面の構図センスがいい。
全編にわたって絵画や漫画の一コマのような美しさがある。
固定だけでなくカメラの動かし方も美しいので、そこに注目して見てほしい。
強い、かっこいい、美しい、が揃った奇跡の映画。
2の公開が待ち遠しい。
海外は来週。
日本は5ヶ月後だ。
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